こんにちは。
ChihiRoボイス・ボーカルスクールのChihiRoです。
ここ2年でコロナで世界中が大変な状況になりましたが、
反面、リモートワークが世界に一気に広がりました。
ボイストレーニングの業界も例外なくリモートが一気に広まりました。
“音楽を仕事にしたい”という方は元々たくさんいらっしゃいましたが、
それに加えて“自宅でも仕事ができる”ということで、
ボイストレーニングをお仕事にしようと考える方がとても増えてきたように思います。
今回はボイストレーナーになりたい、ボイストレーナーになって活躍したいと考えている方へ、
ボイストレーナーになるには何が必要か。
それらをお伝えしていきます。
【ボイストレーナーに必要なこと】
①たくさんの失敗経験
よく勘違いされるのが、歌える人であれば誰でもボイストレーナーになれるんでしょ、というものです。
人よりも歌えること、発声がしっかりできることは必須ではありますが、
ボイストレーナーになるためには歌えるだけが必要なことではありません。
極端な話ですが、テレビで活躍しているような一流の歌手の方が一流のボイストレーナーになれるかといったらそうではありません。
“歌える”技術と、”教える・判断する”能力は違うからです。
天才は失敗したことがないため悪い状態から良くする方法を知りません。
しかし失敗したことがある人は同じ失敗をした人の気持ちが分かりますし、改善方法も伝えられます。
私自身、元々は歌が上手くありませんでしたし、発声においても最初から正しくできたわけではありません。
たくさん失敗もしてきました。
だからこそ、今できない人がどのように発声しているのか、どうすればもっと良くなるのか、声を聴いただけで分かります。
いかに自分がたくさん失敗しながら練習してきたか、その結果今しっかり歌えるor発声できていることが何より大切です。
②基礎の練習と体感
ボイトレにはたくさんの基礎があります。
姿勢、喉開け、呼吸、発声、共鳴、ブレス、表情筋の柔軟、脱力、声量etc…
挙げればキリがありませんが、自分自身が基礎をしっかり行い、マスターし、人にも自身持って勧められる練習方法でなければなりません。
自分で体感していないにも関わらず教えることはできない。
そのためたくさんの基礎を練習し、効果を体感し、人に自信持って伝えられるようにします。
③各種トレーニングのレクチャー法
ボイストレーニングを受ける方のお悩みは人それぞれですが、
そのお悩みに対しての改善方法、レクチャーを確立させましょう。
・音痴
・リズム音痴
・のど声
・力んでしまう
・歌が単調になってしまう、表現力をつけたい。
・腹式呼吸ができない
・声が小さい
・声が裏返ってしまう
・滑舌が悪い
・息がもたない
・響く声がどんな声なのかわからない
・高い声が出せるようにしたい etc…
生徒さんは本気で悩んでおられます。
それに対してどうすれば改善するのか、決まった改善方法があるわけではありません。
例えば音痴を改善する練習方法一つとってもたくさんの種類があります。
最終的にはその生徒さんと向き合って、その生徒さんが理解しやすい練習方法を提示してあげることが何より大切。
改善方法を的確にスムーズに伝えられるようになるには経験が必要ですが、自分の中でのノウハウを一つずつ積み上げていくことも大切です。
④生徒の感覚を第一に考える
人は基本的に自分が培ってきたことしか教えられません。
だからこそ、自分の感覚をそのまま伝えてわかる生徒はほとんどいません。
例えば「のどを開く」一つとっても、こんな感じでやりましょう、こんな感覚になるはずです。というような指導をするトレーナーをよく見かけます。
ほとんどの生徒はそれでは伝わりません。
ボイストレーニングは、声の状態、喉の感覚など、目で見えない部分にフォーカスして指導しなければなりません。
なので、声で判断しなければなりません。
良い声が出せた時の感覚。
それはトレーナーではなく、生徒本人にしか分かりません。
その感覚を大事に指導できるトレーナーが一流のトレーナーだと考えます。
⑤基本的な音楽理論(歌のボイストレーニングの場合)
生徒の音域が練習曲のキーに合わない場合、キーを変更しなければなりません。
また、音程をとるのが難しいメロディなどは音の関係性がどうなっているのか、転調しているのか、など、
基本的な音楽理論がわからないと指導できないこともたくさんあります。
⑥基本的なピアノ(スケール、コード)
発声練習はピアノのスケールを使って行います。
部分的な歌唱指導の際は伴奏をコード、もしくはメロディをピアノで弾いて音程を正確に把握させるなど、
最低限必要なスキルです。
この他にも必要なことはたくさんありますので書き切ることは難しいですが、
参考にしていただけますと幸いです。