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2017.8.25
こんにちは。
ChihiRoボイス・ボーカルスクール 代表ボイストレーナーの鈴木智大です。
8月後半になってようやく晴れを取り戻し、夏らしい暑さが戻って参りました。
皆さまも熱中症にはホントに気をつけて下さいね。
さて、今回のテーマなのですが、「フレーズ終わりをキレイに歌い上げるフェードアウト法！」ということで、歌のフレーズ処理の一つ、フェードアウトについてしっかりとした知識とテクニックを身に付けていただけたらと思います。
歌のフレーズ終わりにはいくつか終わり方があります。
脱力して息を吐ききるように終えるパターン、ビブラートをして終えるパターン、ブツッと切って終えるパターン etc…
中でも「フェードアウト＋ビブラート」の組み合わせで終わるパターンがとてもオーソドックスでよく耳にするテクニックです。
ビブラートを行いながら段々ボリュームも小さくなって終えていくと言うもの。
日々レッスンを行っていて、「ビブラートが出来てもフェードアウトがキレイにコントロール出来ない」という方が非常に多いのです。
今回はそのポイントや練習方法についてご紹介したいと思います。
【フェードアウトのポイント】
①息で抜きすぎないこと
フェードアウトしていく、ということはボリュームを小さくしていくということ。
ですが、小さくして行く過程で途中から息だけになってしまって声の芯が失われてしまう方がほとんどです。
これは、声を小さくしようという気持ちが先走ってしまい息だけの声になってしまうのです。
こうなってしまうとせっかくの伸びやかな声が失われてしまい、声の芯と安定感が失われてしまいます。
②口の形を変えないこと
日本語は基本的に「子音＋母音」で成り立っています。
例えば「し」という言葉で伸ばす場合は口は「い」の形で伸ばすということになります。
その際、ボリュームが小さくなるにつれて口の形も小さくなっていってしまう方がとても多くいらっしゃいます。
これだと声の芯が安定しませんし、響きも変わってしまいます。
フェードアウトはあくまでも響きや芯を変えず、純粋にボリュームのみをコントロール出来るようにならなければなりません。
正しい母音の口の形を最後まで変えず、丁寧に歌い上げることでフェードアウトもキレイに終わることが出来るのです。
【フェードアウトの練習方法】
前述した２つのポイントを実践することでキレイにフェードアウトさせることが出来ます。
具体的に練習方法をお伝えします。
ここでは母音の「あ」を使って発声練習行います。
①母音「あ」の口の形を作ります。
口の形が逆三角形になるようなイメージで開きます。（表情筋が上がり少し笑顔のような状態になる）
②母音「あ」でロングトーン発声を行います。
この際、音が揺れないよう気をつけて下さい。
③ロングトーンで発声したら、声の芯を残したままボリュームだけを小さくして行きます。
※この際に口の形が変わりやすいので注意。
もし母音「あ」でやりづらければ他の発声しやすい母音で試してみて下さい。
【まとめ】
いかがでしょうか？
ボイスレコーダーなどで録音しながら行うと 、客観的にチェック出来るのでとても分かりやすいです。
難しいテクニックなので出来ないからと言ってすぐに諦めないで下さい。
人によっては何ヶ月もかかる場合がありますので気長に行っていきましょう。
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